今週の一言

新作は「バカゲー枠」と「静かな癒し枠」が並走し、準新作は『Slay the Spire 2』の急浮上と『CODE VEIN II』の43%オフが目を引く一週間となった。

今週の注目タイトル

新作首位は『めっちゃカメレオン』(¥790、評価4.2)。7月3日に新モード「逆算チキンレース」を実装するなど、週内で2度の大型更新を実施。バグ対応を含めると期間内で7回のパッチ更新を行うなど、個人開発者であるLEMORION氏のフットワークの軽さが際立つ。電ファミが売上1500万本突破を「東京都人口超え」と報じるなど、完全に「個人開発の社会現象化」フェーズに入ったといえるだろう。有名人コラボの予告も控えており、当面はSteam上位を維持すると予測される。

新作2位の『がんばれゴエモン大集合!』(¥5478、評価4.5)はKONAMIによるシリーズ復刻コレクション。一部で表現が変更されている箇所もあるが、動画やスクリーンショットがSNSを賑わすなど、懐かしい作品の復刻を喜ぶ声が多数見られた。レビューにおいても「30年前の記憶が蘇り感極まった」との情緒的反応が中心だが、一部ではBGMの音割れ・ノイズへの不満も見られることから、今後のパッチ対応が待たれる。

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新作6位に初登場した『ボイドリング・バウンド』(¥3150、評価4.5)は「モンスター育成×TPSアクション」という希少な組み合わせで固定ファンを掴んだ。パーツ改造で愛着が湧く生物デザインと交配・固有パッシブの育成深度が支持されているが、本編15時間程度というボリューム感には物足りなさを訴える声も見られた。高難度追加コンテンツの拡充が今後の鍵になりそうだ。

新作8位の『nophenia』(¥600、評価4.7)は今週の最高評価タイトル。ゆめにっき/LSD/バックルーム/ドリームコアの系譜を、可愛いオオカミ娘との散歩体験に落とし込んだ不条理夢系で、ぞわっとする不気味さと癒しの同居が刺さっている。¥600という価格の入りやすさも効いた。

準新作では『CODE VEIN II』(#9→#8、43%オフ¥5078)の値引きが目立つ。オープンワールド化への賛否、敵の速度と硬さでソウルライク純粋層の受けは分かれるが、キャラクリエイトの自由度と仲間キャラの魅力で「キャラゲー好き」の層をしっかり掴んでいる。準新作10位に初登場した『Windrose / ウィンドローズ』は「Valheim+Assassin's Creed Black Flagの海戦」というロマンで、耐久度なし・ロストなしの優しい設計がクラフター層に刺さった一方、1対多数の戦闘バランスと砲弾判定のバグも報告されている。

急上昇ピックアップ

Supermarket Chaos』(最新作 新登場 #3)

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6月30日リリース直後から4Gamerの「週刊Steam広場」やAUTOMATONに取り上げられ、「なぜか熱い人気」という驚き型の見出しで拡散。4668個の商品を片付けるだけというシンプルな設計が中毒性を生み、10%オフ・¥589という価格設定も後押しした。低価格インディーの予想を超えたヒット枠として今週の顔になった。

気になるトピック

今週のRSSで最も動きが大きかったのは『めっちゃカメレオン』で、開発者個人が高頻度でアップデートを回したほか、4Gamerが前日予告と当日実装で二段構えの報道を組むなど、メディア露出量も多かった。個人開発タイトルがメディア追跡対象として常設化する事例として記録に値するだろう。

Rust』も7月3日に大型アップデート「COMMON GROUND」を配信した。スクラップでアパートを借りる家賃システムや、マスターキーによる侵入要素など、都市型経済と治安要素を建築サバイバルに接続する、意欲的な仕様を投入している。長期運営タイトルの再点火として国内主要メディアが同日報道したのは大きい。

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来週の見どころ

準新作枠では『Slay the Spire 2』のパッチの内容次第で順位が再変動する可能性がある。バランス調整の方向性を巡る、コミュニティの温度感が最大の見どころだ。

新作枠では『めっちゃカメレオン』の有名人コラボ告知がいつ具体化するかが焦点となる。コラボ発表のタイミング次第では、首位を維持したままさらなる露出を獲得することになるだろう。

43%オフで動いた『CODE VEIN II』が来週も値引き継続となるか、ここで動きが止まるかも来週の判断材料になる。


執筆者:森嶋 要斗

ゲームマーケティングライター。『原神』の緻密なマネタイズから『ストリートファイター6』のコミュニティ形成まで、ヒットの要因をビジネス視点で分析。最新作を追う傍ら、休日は『Rimworld』のコロニー運営に時間を溶かしている。