2026年7月第2週(7/5〜7/12) Steam日本市場 週次トレンドレポート
gametrend.jp 週次トレンドレポート 2026年7月第2週(7/5〜7/12)
今週の一言
大型IPリメイクと『Palworld』正式版が同時に叩き込まれ、今週も最新作枠が総入れ替えとなった。市場の視線は「復刻」と「完成」に集中した。
今週の注目タイトル
最新作ランキングは10本中7本が新規登場。その中心にいるのが『アサシン クリード ブラック フラッグ RE:シンクロ』(#3)と、正式リリースを果たした『Palworld / パルワールド』(#2)だ。
『アサクリ』最新作(正確には『アサシン クリード IV ブラック フラッグ』のリメイク)は、7月9日配信でSteam同時接続約10万人を記録。レビューでは「息を呑む美麗グラフィック」「ジャストパリィなど戦闘の現代化」が支持される一方、津田健次郎ボイスの変更やスキルツリー廃止への喪失感を嘆く声も見られる。ここ数年のRPG化路線に疲れた層が「アクション回帰」を歓迎している構図だ。ただし評価は3.5と数字は控えめで、原作愛と改変への戸惑いが同居した典型的なリメイクへの反応と言える。
『Palworld』は早期アクセスから正式版へ移行し、Steam同時接続85万人超を記録。30%オフの2380円というセール価格も新規流入を後押ししている。評価も4.6と健在で、既存プレイヤーが新規ワールドで再度プレイする動機付けとなっている。「やることが多すぎて手が回らない」という嬉しい悲鳴があがる一方、既存のセーブデータでは新要素に触れにくいという指摘も。

先週#2だった『がんばれゴエモン大集合!』は#6へ後退。評価4.6は変わらず、懐古勢の熱量は継続している。
急上昇ピックアップ
『Echoes of Aincrad』(最新作新登場#1):人気ライトノベル「ソードアート・オンライン(SAO)」をテーマにした一作が最新作で首位に。評価3.2の内訳を見ると、ゲームをテーマにした原作に対する作り込みの甘さや、IPへの理解不足を嘆く声が広がる一方、「キャラゲー」としての満足感を語る擁護派で評価が分かれている。IPによる誘引で初動を作りながらも、原作IPへの理解と活用不足が評価を押し下げてしまった結果と言える。
『にゃんこ郵便局』(最新作新登場#4):7月10日配信、評価4.4で好スタート。時間制限なしでまったり没頭できる仕分け作業と猫グラフィックの可愛さが話題。最大4人協力プレイの癒し系として拡散中だ。
『サブノーティカ2』(準新作#4):深海サバイバルの続編が準新作上位につけた。プレイヤーのフィードバックを基に初のメジャーアップデート(Ver.1.1)が配信され、プレイの幅が広がった。抵抗手段のない敵設計に落胆する前作ファンと、建築の快適化・映像美を評価する層で二極化しているが、話題の持続力が数字を支えている。
気になるトピック
準新作#1(評価4.3)を維持する『めっちゃカメレオン』の話題が止まらない。今週は新マップとしてHIKAKINコラボマップ「HIKAKINミュージアム」や、新公式マップ「エジプト」が追加された。ランダムマップ選択などのアップデートが行われると、4Gamer、電ファミ、AUTOMATONなどで一斉に記事化された。2名による個人開発のインディー作品が大型IP級の露出を得ている点で、今週も観測すべき現象と言える。
もう一つ気になるのが『Gothic 1 Remake』のPS5国内版が7月16日から11月24日へ再延期された件だ。表現調整を含む国内向け準備が理由とされ、海外版との温度差が浮き彫りになった。Steamランキングには直接影響しないが、海外作品のローカライズにおける構造的課題が改めて可視化された週でもあった。
『シュレディンガーズ・コール』が海外インディーアワード「The Indie Premier Showcase 2026」(MegaCatStudios/UnityPGH主催)のファイナリストにノミネートされたことも記録しておきたい。日本国内発のノベル系作品が、国際的な新設アワードの初回選出枠を勝ち取った意義は大きく、来期の話題波及の予兆として押さえる価値がある。

来週の見どころ
『亰都ザナドゥ -桜花幻舞-』や『プロ野球スピリッツ2026』といった、コンシューマー機でも人気のシリーズ作品のほか、『Heave Ho 2』『電車アタック』『わびさび寿司ダービー』など、注目のインディー作品もリリースが予定されている。

『Palworld』正式リリース後の第2週目の推移、『アサクリ』新作が最新作首位の『Echoes of Aincrad』を抜くかどうかも見どころだ。