007 ファーストライト──若き日のジェームズ・ボンドを操る、映画的スパイアクション
007 ファーストライト──若き日のジェームズ・ボンドを操る、映画的スパイアクション
IO Interactiveが手がける完全新作。MI6訓練生としてのジェームズ・ボンド誕生秘話を、自分の手で動かしながら追体験できる一作だ。
レビュワー平均プレイ時間:22時間
レビュー評価(95件):4.5/5
若きボンドが「00」になるまで
海軍パイロットだった青年が、ある勇敢な行動をきっかけに復活した00部隊にスカウトされる。上官グリーンウェイとともに国家規模の陰謀に挑む構成で、物語はチャプターごとにドラマの1話のように区切られ、シームレスに展開していく。

潜入・格闘・銃撃、選べるアプローチ
遊びの核は、ステルスを軸にした多彩な攻略選択にある。物陰からの潜入、ガジェットを使った侵入、会話による突破、そしてジョン・ウィック風とも評される手応えのある近接格闘。さらに公式が押し出す要素として、ボンドの愛車を駆るカーチェイスシーンも用意されている。クリア後には追加条件付きで挑む腕試しモード「TacSim」が解放され、ミッションを別角度から遊び直せる構造になっている。

評価が割れるポイント
先行レビューや海外メディア評で共通して評価が高いのは、ストーリーの引き込み力と格闘システムの完成度。「近年の007映画より面白い」という声や、肉弾戦中心のアクション設計を歓迎する意見が目立つ。一方で、中盤以降の中だるみ、TacSimのボリューム不足、字幕の表示時間の短さ、攻略パターンの幅が狭くリプレイ性が乏しい点は、フルプライス(¥8,910)に対して厳しい指摘が集まっている。さらに、銃やナイフが基本的に使えずボス戦が罠頼みの3回構成になっているといったゲームデザイン面の不満、アンチエイリアスの粗さやパフォーマンス、カットシーン過多による「ムービーゲー」化といった技術・演出面の指摘、カーチェイスも「一応入れた程度」とする声もある。進行不能バグの報告も挙がっている点は留意したい。
向いている人・そうでない人
『HITMAN』のような周回前提のサンドボックス型ステルスを期待すると肩透かしを食らう可能性が高い。むしろ『アンチャーテッド』寄りの、一本道で映画的体験を味わうアクションアドベンチャーとして捉えるのが近いだろう。007ファン、ストーリー重視派、近接格闘を堪能したい人には十分刺さる内容だ。

まとめ
ボンド誕生の瞬間を自分の手で動かせる希少な機会。映画的体験を求めるならば、発売後の評判を見ながら手に取る価値はある一本だ。