1930年代カートゥーンが銃撃戦になる『MOUSE:やとわれの探偵』
1930年代カートゥーンが銃撃戦になる、ハードボイルドFPS
『MOUSE:やとわれの探偵』は、1930年代の白黒「ラバーホース」アニメをそのまま操作しているようなルックが特徴の一人称視点シューター。あの時代のアニメと言われたらピンとくるビジュアルと、ビッグバンドジャズが鳴り響くマウスバーグの街並みは、まずそれだけで一見の価値があります。

探偵劇とブーマーシューターの二段構え
主人公は戦争帰りの私立探偵、ジャック・ペッパー。ひとつの失踪事件から、汚職や殺人が絡み合う陰謀へと潜っていくノワール調のストーリーが軸になります。
20を超えるステージを巡りながら、10種以上のカートゥーン武器を撃ち分け、二段ジャンプや壁走り、鉤縄での移動を解禁していく構造は、メトロイドヴァニア的な探索とブーマーシューター直系の戦闘を一本の線でつなぐ設計。パワーアップアイテムを使って戦況をひっくり返す瞬間も本作ならではの楽しさの一つです。

欠点もあるがビジュアルと雰囲気は唯一無二
国内外のレビューで一致しているのは、アニメーションと音楽、そしてフルボイスの演技への称賛です。
一方で、ヘッドショット判定の不在や弾薬上限の少なさ、敵バリエーションの薄さなどシューター部分の手触りに物足りなさを感じる声も。また証拠を貼り付けるだけの推理ボードや、テンポを削ぐロックピック、移動の足を引っ張る車パートなど、ストーリーを補強するはずの探偵パートについても作り込みの浅さを指摘する声がみられました。
とはいえ、ハードボイルドな探偵劇とジャズ、そしてレトロアニメの空気にひたりたい層にとっては唯一無二の作品。「ビジュアルとジャンルの掛け合わせ」という一点において、2026年の中でも明確に記憶に残る一本となりそうです。